今日も暖機運転・・・(ヽ´ω`)

車が好きでブログをはじめました。特に根拠もなく妄想をゆる〜く書いてみます。

BEV発表に思うトヨタのヤバさ

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まさかのBEV超ラインアップ!

2021年12月14日に突然トヨタ(レクサス含む)がBEV(バッテリーEV)を発表しました。
豊田章男社長がプレゼンする中、いきなり5台も出すのかと思ったら背後の幕が落ち更に多くのEVが登場、計30車種というフルラインアップだそうです。

トヨタヤバいな!

それはこんな台数を一気に出したことではなく、翌朝ネットで見た反応でした。
その多くは肯定的な反応で「トヨタよくやった!」という論調で、EV路線に本格的に乗り出したトヨタに対する賞賛でした。
僕の見た限りなのである部分ではトヨタ叩きが盛んだったのかも知れませんが、それも海外EVメーカー乗りの一部の人たちくらいって印象でしたね。

 

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トヨタ自動車株式会社You Tubeチャンネルより
https://www.youtube.com/watch?v=WwPQmirOyJE

いやぁほんとここが凄いいや怖い、何がってこの時のトヨタの立ち位置だったんですよ、不思議なことに僕が知るかぎりアンチがそれほど騒がなかったんですよね。
トヨタのイメージって僕のようなオッサンの場合、どっちかと言えば「好きじゃないメーカー」に分類され、クルマに興味の無い層に受けるクルマを作って常に業界トップに居座ってる企業って印象でしたね。
だって僕が物心付いた時からずっとトップのメーカーで、右も左もトヨタ車だらけでしたよね。(とは言え昔は日産が強かったですが)

僕はファーストカーがトヨタコロナクーペだった事もあり、そこまでアレルギーは無いのですが別のメーカーを信仰してる人は目障りなメーカーでしょうね。

今更トヨタの強さは言うまでもないですが、我が日本ではシェア50%で常に売れるものを出し続ける無敵のメーカーで、世界的に見ても2020年の販売台数でVWを抑えて世界1位です。
アーマードコア4だったら国家解体戦争に確実に参加してますよ。

ちなみに昔のトヨタは会社規模は大きいが無形資産で計算した場合、遥かに企業規模の小さいコカ・コーラにも負けると言われてましたが、今やプリウスのHV車で世界をリードしレクサスブランドを展開するなど、ブランドイメージの構築にも余念がないです。

 

怒涛のEVラッシュで内燃機関ピンチでは?

そんな大トヨタが30台も一気にEVを出せばシェアに物を言わせてEV車だらけにする気か!」と罵声を浴びせられそうでしたが、前述の通りそうはならなかったんですよね。
あの大トヨタが一気にEV戦線に割って入れば、EV化が加速しガソリン車が好きなクルマ好きには面白くない状況になりそうなものなんですがね。

ところがどっこいそうはならなかったのがトヨタの凄くも怖いところです。

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しっかりスポーツモデルもラインナップ


その原因はトヨタの今のイメージの有ると思います。今までのトヨタはクルマ好きに訴えかけるエモーショナルな部分が足りなかったと思います。
過去にはF1をやったり今もWRCや耐久レースなどモータースポーツにも積極的ではあるんですが、こと日本ではクルマ好き=モータスポーツ好きとはならないようでした。そこへやってきたのが現社長の豊田章男氏です。
トヨタは彼のキャラクターをうまく使いアイコニックブランディングに打って出ます。

 

トヨタのキャラ=豊田章男社長?

今やクルマ好きで有名な人ですがかなりの筋金入りで、2007年の副社長時に社内チーム「Team GAZOO」を立ち上げニュル24時間に参戦、2017年には「ROOKIE Racing」を設立、モータースポーツへの自らの関わりも積極的でした。
社長就任からは86やスープラ、GRヤリスなどスポーツカー逆風の時代にスポーツモデルの投入にも意欲的で、インタビューなどでも「うるさくてガソリン臭いクルマが好き」と公言し、その時代に逆行するような発言も従来のクルマ好きの琴線には触れたようです。

わかりやすく言うと・・・

・とにかくクルマらしいクルマが好き
・モータスポーツに積極的に参加してる
・新型スポーツカーを投入している
・水素エンジンなど内燃機関を諦めない
この姿勢で着々とクルマ好きの外堀を埋めていきます。

これだけでは有りません、まだトヨタには追い風が有りました。
HVでは先行したトヨタでしたが、それを大事にしすぎたのか(?)EVには及び腰感がありました。
その間、トヨタ内燃機関でまだやれる!と水素エンジンでレースをするなどアピールもしていたんですが、ヨーロッパや中国はすっかりEV路線に転換し内燃機関の排斥を進めていました。
まるで世界からトヨタカーボンニュートラルに積極的でない」「環境に優しくない」という立ち位置にされた感があり、トヨタだけでなく日本はEVに乗り遅れてるとすらされていました。(様に見えてました)

 

まさかのトヨタ日本代表説

つまりトヨタはクルマ好きの期待には応えてるが、EVを出さないので環境問題をおろそかにしてると。
もはやトヨタvsクルマ好きではなく、トヨタvsサスティナブル思想軍団へと雰囲気が変わりました。
しかも相手が欧州や中国であり、とくに欧州はEV化を進め日本車を排斥しようと目論んでるなんて見方もされ、もはやトヨタvs欧州メーカーというより日本vs欧州メーカーの図式にスライドしちゃいました。

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要するに知らない間にこの問題に関してトヨタは世界と戦う日本代表になっちゃってたんですね。
さぁ、ここで満を持しての EV投入だったわけです。

冒頭で言った通りトヨタは日本のみならず世界的に見ても巨大自動車メーカーで、このトヨタがフルラインアップのEVを一気に投入するなんて、もはや内燃機関の息を止めに掛かってるようなものですが、そうは捉えられず豊田章男社長のキャラクターや、実用化するか微妙さ満点の水素エンジンでレースをやったり、HVで内燃機関の生存率を上げるなどのアピールと、欧州の内燃期間いじめ=日本メーカーいじめに見える図式が渾然一体となって、外野からはトヨタがEVで先んじてたように見える海外勢にカウンターを食らわしたように見えてしまいました。

そしてトヨタやったぜ!へ繋がっていくんですね。
いやぁ怖いわトヨタ。これクルマ好きのハートを掴んでなかったら総スカンでしょ?

 

車作りだけでないソツのなさがトヨタの強み

正直僕はここまでの流れは自然発生的なものではなく、トヨタの広報活動や様々なマーケティング手法に寄って生み出されたものだと思うんですが、章男社長を使ったアイコニックブランディングの成果や、今まで培ってきた実績の積み上げの為せる技ですよね。

しかし知らない間にここまでうまくイメージをコントロールして、大量のEV攻勢までもいい流れに結びつけてしまう大トヨタ、頼もしさ反面怖さも感じちゃう今日このごろ、これを黙って見逃さず他の国内メーカーの逆襲にも期待したいところですね。